酸素解離曲線

酸素解離曲線とは・・・

  血中の酸素(酸素分圧)とヘモグロビンの結合飽和度(酸化ヘモグロビンの割合)

 をグラフ化したもの

 

よく出題される内容は、代謝の変化で左右どちらにシフトするかまたは

どちらかにシフトしたときの生理的反応だと感じる

例題)ヘモグロビンの酸素解離曲線に関して誤っているのはどれか

   1.温度の高い組織では、酸素の解離は多くなる

   2.pHの低い組織では、酸素の結合は少なくなる

   3.代謝が低下した組織では、曲線は右側へシフトする

   4.CO₂分圧の低い組織では、酸素結合度は上がる

 

 

簡単にグラフに表してみました↓↓↓

※縦軸:酸化ヘモグロビンの割合

 横軸:酸素分圧

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右方シフト

左方シフト

代謝

亢進(運動時、体温上昇)

低下(休息時、体温低下)

解離状態

しやすい(=細胞に供給◎)

しにくい(=細胞に供給✖)

酸化Hb割合

低下

上昇

酸素分圧

低下

上昇

二酸化炭素分圧

上昇※¹

低下

pH

低下

上昇

2,3DPG濃度※²

上昇

低下

※¹二酸化酸素分圧の上昇=「ボーア効果」

※²2,3DPG→酸素運搬調整物質=「細胞との結合しやすさ」を表す

 

右方へのシフト

 代謝亢進(運動時、体温上昇など)によってシフトする細胞が酸素を欲しがる!

  ⇒酸化ヘモグロビンから細胞への酸素供給は需要高い(ヘモグロビンと酸素が解

   離)

 すると血中の酸素が貴重なものとなるため、ヘモグロビンとの酸素結合度は上昇する

  

左方へのシフト

 代謝低下(休息時、体温低下など)によってシフトする=細胞の酸素は十分!

  ⇒酸化ヘモグロビンから細胞への酸素供給は需要少ない(酸化へモグロビンのま

   ま)

 すると血中の酸素が有り余っているため、ヘモグロビンとの酸素結合度は低下する

 

 

 

したがって、例題の解答は「3」となる